5-5.養育費を支払う側が死亡した場合、その後の養育費は?


離婚後、養育を支払っていた実父が病気や不慮の事故等で死亡した場合、その後の養育費は貰えなくなります。
しかし、実父がサラリーマンで厚生年金に加入していた人で一定の要件を満たす人であれば、子供に対して遺族年金が支払われます。
ここでは離婚していることを前提に遺族年金についてまとめてみました。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があります。
「遺族基礎年金」は国民年金、「遺族厚生年金」は厚生年金の遺族年金です。

 

遺族年金の受給資格

遺族基礎年金及び遺族厚生年金の主な受給資格は以下の通りです。(下の要件以外にも要件はあります)

・国民年金・厚生年金の被保険者であること。

・被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間、保険料特例期間を合算した期間が3分の2以上あること。
仮に被保険者期間が10年(120ヶ月)の場合、保険料納付済・免除・特例期間を合算して80ヶ月以上あること。
・18歳に達する日以降の最初の3月31日までの子。または20歳未満の子であって第1級または第2級の障害の状態にある子。
・子が婚姻していないこと。

また、遺族の範囲の定義として「死亡当時、被保険者によって生計を維持されていたその人の子」という要件があります。つまり、上記以外の要件に加え、養育費を貰っていたという証明が必要になります。なるべくであれば子供名義の口座に振り込みで受け取って証明できるようにしておいた方がよいです。

 

遺族年金の失権と支給停止

以下のいずれかの要件を満たした場合、受給資格を失います。

・死亡したとき。
・婚姻したとき。
・直系血族または直系婚族以外の者の養子になったとき。
・養子縁組の離縁によって、死亡した被保険者の子でなくなったとき。

 

以下のいずれかの要件を満たした場合は、要件を満たさなくなるまで支給が停止されます。

・父または母と生計を共にしている場合(遺族基礎年金のみ)。
・受給権者の所在が1年以上明かでないときは他の受給権者の申請によって、その所在が明かでないときにさかのぼって支給が停止される。

ご覧になって気づくかと思いますが、実際に貰えるのは「遺族厚生年金」だけです。被保険者が国民年金にしか加入していなかった場合、遺族年金は貰えません。
なお、再婚して再婚相手の養子になった場合は直系婚族の養子になるため遺族厚生年金だけ貰えます。

 

遺族年金の種類遺族厚生年金の支給額

遺族厚生年金の支給額は以下の式で計算された額が算出されます。

 平均報酬月額×(7.125÷1000)×被保険者期間の月数(*1)×0.75

 *1:被保険者期間が300月(25年)に満たない場合は300月で計算されます。

 

仮に平均報酬月額が30万円で被保険者期間が10年(120月)の場合、以下のようになります。

300,000円×(7.125÷1000)×300月×0.75=480,900円(年額)

 

児童扶養手当を受給している場合

遺族年金を受給している間は児童扶養手当を受け取ることはできません。
平均報酬月額が32万円未満の場合は児童扶養手当の方が多く貰えます。
児童扶養手当は月額42,370円、年額508,440円です。

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